【翳風】
「えいふう」と読みます
「翳」は身分の高い人の姿を隠すために、侍者が持ってかざす羽の扇のこと
漢和辞典の『漢字源』に書かれていました
どうやら耳を「扇」に例えたようです…
ツボの名前で「風」とつくものは
『風邪(ふうじゃ)』に関わるものがほとんどです
風の邪が体内に襲われ、侵入したので
『風邪(かぜ)』ひくと東洋医学では捉えます
なので風邪を引いたかな?と思ったら
『風』のつくツボを温めてみてくださいね。
首周りにいくつかありますよ~。
『翳風(えいふう)』は耳タブの裏側で
口を開けるとくぼみができる場所にありますから
耳の不調にもすごくいいのです
この場所は顔面の表情筋を支配する顔面神経が通っていますから、このツボを刺激すると
表情筋のこわばりも緩んできますし
何よりも
リンパ節が近くにありますから
顔周りのむくみのケアにもおススメです
水さばきの「三焦経」に属しているツボですね!!
三焦経はフラストレーションがたまりやすい人にもおススメですよ。
風邪の侵入を防ぎながら
耳の不調を緩和し
美容と健康におススメの『翳風(えいふう)』
歯の食いしばり癖がある方や
身体の緊張が強い人は
ちょっと痛いかもしれません
心地いい強さで
押してみてください
日本人は『強押し好き』が多いのですが
心地いい が大切です
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【翳風(えいふう)】
手の少陽三焦経
部位:前頸部、耳垂後方、乳様突起下端前方の陥凹部
筋肉: 顎二腹筋後腹
筋枝: 顔面神経(顎二腹筋枝)
皮枝: 大耳介神経
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【参考文献】
『新版 経絡経穴概論』 編者:日本理療科教員連盟、公益社団法人東洋療法学校協会
著者:教科書執筆小委員会(医道の日本社)
『経穴主治症総覧』編著者:池田政一(医道の日本社)
『藤本蓮風 経穴解説』著者:藤本蓮風(メディカルユーコン)
『ツボ単』監修:形井秀一、高橋研一 著者:坂元大海、原島広至(エヌ・ティー・エス)
『カラー版経穴マップ』著者:王暁明(医歯薬出版)
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